TOKYO GROWTH · IPO INTELLIGENCE

上場企業の
勝ち筋を解剖する。

直近の東証グロース上場50社を、財務・資本・経営者の三面から分析。印象論ではなく、分布と相関から「上場する会社」の輪郭を描く。

50社を表示
上場時売上高・中央値31.1億円

巨大企業より、売上10〜60億円の成長企業が中心

上場時営業利益率・中央値11.7%

赤字上場も存在。利益率だけが上場条件ではない

創業者持株比率・中央値34.6%

上場時点でも経営者側に大きな持分が残る

代表者年齢・中央値45

判明24社。若さ一辺倒ではない

01 / MARKET SIGNAL

上場後に市場が
評価した企業

時価総額の倍率で見ると、製造業ロールアップや宇宙、D2Cなど異なるモデルが上位に並ぶ。共通するのは「市場が大きい」「説明しやすい成長物語」「売上の伸び」の組み合わせ。

倍率はデータ取得日時点。短期の株価変動を含み、事業価値そのものとは一致しません。

時価総額倍率 TOP 8

技術承継機構1634億円
7.0
パワーエックス2293億円
5.6
トヨコー276億円
2.4
Synspective1603億円
2.0
HUMAN MADE1499億円
1.9
TENTIAL325億円
1.8
ムービン・ストラテジック・キャリア334億円
1.6
AlbaLink233億円
1.5
02 / CORRELATION LAB

相関を、自分で確かめる。

軸を選ぶと50社の散布図と相関係数が変わります。Pearsonは線形関係、Spearmanは順位関係。外れ値が多いIPOデータでは両方を見ることが重要です。

Pearson 0.51Spearman 0.55n = 50
上場時時価総額上場時売上
n=50 · ρ 0.96上場時売上 × 現在売上

強い の順位相関。企業特性の連動を示すが、因果は確定できない。

n=50 · ρ 0.90上場時時価総額 × 現在時価総額

強い の順位相関。規模・成長期待が市場評価に同時に織り込まれる。

n=49 · ρ 0.81上場時営利率 × 現在営利率

強い の順位相関。企業特性の連動を示すが、因果は確定できない。

n=28 · ρ 0.65上場時粗利率 × 現在営利率

中程度 の順位相関。企業特性の連動を示すが、因果は確定できない。

n=50 · ρ 0.64社員数 × 上場時売上

中程度 の順位相関。企業特性の連動を示すが、因果は確定できない。

n=50 · ρ 0.61現在売上 × 現在時価総額

中程度 の順位相関。規模・成長期待が市場評価に同時に織り込まれる。

代表者年齢の分布

20代0社
0.0
30代8社
8.0
40代9社
9.0
50代5社
5.0
60代1社
1.0
70代1社
1.0
03 / FOUNDER PROFILE

創業者は
「若者」だけではない。

判明企業の中央値は45歳。30代の新世代起業家と、50〜70代まで事業を磨き上げた熟練経営者が共存する。上場は人生の序盤のゴールというより、長い事業形成の一地点だ。

  • 独立創業が最多50社中31社。王道だが、カーブアウトも14社を占める。
  • 持株は二極化外部資本を厚く入れた成長型と、過半を保つオーナー型が混在。
  • 経営の分業創業者と上場時CEOが異なる企業もあり、経営人材の補完が鍵。
04 / ARCHETYPES

どのルートで上場したか。

32

独立系スタートアップ

時価総額倍率・中央値0.64×
上場時黒字率78%
13

子会社・カーブアウト

時価総額倍率・中央値0.59×
上場時黒字率77%
1

その他

時価総額倍率・中央値1.54×
上場時黒字率100%
2

MBO・再上場

時価総額倍率・中央値0.52×
上場時黒字率100%
2

事業承継

時価総額倍率・中央値1.92×
上場時黒字率50%
05 / SYNTHESIS

「上場企業らしさ」は、
一つの数字では決まらない。

01

成長の証拠

上場時の絶対売上より、上場後まで続く売上成長と利益改善が市場評価を押し上げる。

02

語れる市場

宇宙・エネルギーの赤字企業も高く評価される。巨大市場と参入障壁を定量的に語れることが重要。

03

資本の設計

創業者持株比率に万能解はない。資金調達と意思決定力のバランスが企業モデルごとに異なる。

04

人生の蓄積

若い創業者だけでなく、長年の専門性や再建経験を事業に転換した経営者が多数存在する。